慢性腎臓病のケア

 

腎臓病治療

慢性腎臓病は一つの疾患名だけでなく何らかの原因で腎障害や腎機能の低下が慢性的に続く状態をさします。

日本の患者数は推定で1300万人にも上ります。

慢性腎臓病は怖いのは進行すると腎不全を招き透析が必要になること。また心血管疾患の危険因子であることもあきらかになっています。そのため早い段階から適切な治療をはじめ、進行を食い止めることが重要です。

 

腎臓病は主治医の指示をいかに守るかが腎臓病治療の分かれ目です。治療が自宅でもできるように、LuLuケア訪問看護ステーションは利用者さんの生活をサポートします。

 

一般に「腎臓病の治療=透析」というイメージが定着していますが透析は延命治療のひとつです。

延命のための透析を望むかどうか、利用者さんと家族で考えていただくことが必要です。

3大原疾患の治療

●糖尿病性腎症

インスリン&内服薬による血糖コントロールが第一です。

長年の高血糖で糸球体が障害されて腎機能が低下する。心血管病の発症率が高いのが特徴。食事療法・運動療法を基本に、必要に応じて内服薬やインスリンによる厳格な血糖コントロールを行う。

生活改善&服薬をサポート

・食事療法・禁煙指導・血圧管理・運動指導・血栓予防・コレステロール・中性脂肪管理

 

●慢性糸球体腎炎

糸球体に慢性的な炎症が起きる。治療はステロイドを中心に行う。

糸球体の慢性の炎症によって蛋白尿や血尿があらわれる疾患の総称。降圧薬による血圧コントロールやステロイド薬で炎症を抑える治療が行われる。

膜性腎症…糸球体に免疫複合体が沈着する病気、原因不明の特発性と二次性がある。

巣状分節性糸球体硬化症…一部の糸球体が分節状に硬化する。多くは特発性だが二次性もある。

IgA腎症…糸球体にIgA(免疫グロブリン)が沈着。慢性糸球体腎炎のなかでもっとも多い。

微小変化型ネフローゼ症候群…ネフローゼ症候群のうち光学顕微鏡で変化がないか、わずかな変化があるもの。

●腎硬化症

進行すると尿毒症の症状がでる。まずは血圧管理を徹底する。

長年の高血圧で腎臓の細動脈に動脈硬化が起こり腎機能の低下をきたす。初期には無症状だが進行すると全身倦怠感・食思不振・浮腫・貧血など尿毒症の症状があらわれる。いかに無理なく減塩し服薬指導を守ってもらえるかが進行抑制には大切です。